小児科に関連する特殊な部署で働く看護師

子どもの診療を行う部署は、小児科だけではない。小児治療のため、NICUやGCU、そしてPICUと呼ばれる特殊な部署を設置している病院がある。NICUは、新生児専用の集中治療室を指す。NICUで集中治療を受け、一旦重篤な容態を脱した新生児を引き取り治療するのが、GCUである。新生児は、非常に繊細なケアが必要なため、こうした特殊な部署が不可欠なのだ。PICUは、新生児だけでなく、1歳から15歳くらいまでの幅広い年齢層の児童に集中治療を施す部署である。このような部署で働く看護師は、小児看護に関する専門的な知識とスキルを身につけることが欠かせない。

小児科の看護師は、子どもの診療を補助するため、小児看護に関する専門知識をある程度習得しているといえるだろう。しかし、こうした特殊な部署で働くためには、小児科の実務経験があるというだけでは不十分である。特に、新生児の看護ケアに関しては、専門知識を学ぶことが必要だ。小児看護が必要な部署での業務を希望する看護師は、認定看護師や専門看護師といった上級資格を取得することが望ましい。認定看護師には、21の特定分野があるが、その中に小児救急看護という項目がある。専門看護師の11分野にも、小児看護が含まれている。

小児看護専門看護師の資格があれば、小児看護を効率よく実践するマネジメントに関わることができるが、看護系の大学院卒業が要件なので、比較的取得が難しい。これに対して、小児救急看護認定看護師は、研修を受講して認定試験に合格すれば取れる資格のため、小児看護に関わる多くの看護師が資格取得を目指している。